法隆寺
戒壇堂を参拝した翌日、斑鳩三塔(法隆寺、法輪寺、法起寺)を巡るため早めに法隆寺へ向かったが、すでに修学旅行生で賑わいはじめている。
南大門を抜けると雰囲気ががらりと変わる。まるで飛鳥時代にトリップしたような錯覚さえ覚える。
中門とシンボルの五重塔。
世界最古の木造建築であり、境内に数多くの国宝伽藍、仏像を所蔵するこの寺は、明らかにスケールが違う。
金堂と五重塔が並び立つ姿は、ほんと絵になる。
金堂内には釈迦三尊が祀られている。大陸文化の影響を色濃く受けているといわれ、仏教伝来初期の頃の仏像を堪能できる。
大講堂。こちらでは薬師三尊をじっくり拝ませていただきました。
聖霊院。こちらで御朱印を頂けます。
このあと、平成10年に完成した大宝蔵院にある百済観音堂で、百済観音とご対面。その他にも玉虫厨子をはじめとする国宝、重文の数々・・・。(泣)
ただあまたの感動とは逆に、西院伽藍だけでも想像以上の広さで、この時点でかなりばて気味。
御朱印は、聖徳太子のお言葉。
「和を以て貴しと為す」 大和民族に脈々と受け継がれるDNAの原点か・・・。
しばしの休憩後、徒歩で次なる目的地、法輪寺へ向かう。
途中、斑鳩神社近くの池から法隆寺を振り返る。
太平洋戦争末期、落雷で焼失した三重塔は、昭和50年に再建されたもの。
中宮寺は聖徳太子の母上の発願で開かられた尼寺で、全国的にも有名な、国宝の如意輪観世音菩薩 半跏思惟座像を所蔵する。
本などでその写真はよく目にしていたが、世界三大微笑みといわれる実物を目の前にすると、その慈愛に満ちた微笑に暫く動けず、不覚にも涙が出そうになった。
千三百年もの長きに渡り人々の念を受け止め続けると、本当に仏になってしまうのであろうと思わせる。
法隆寺駐車場へ戻る途中、東大門から夢殿を望む。
古代から受け継がれた斑鳩を堪能し、千三百年の長きに渡り文化の伝承と保存に尽力された、名も無き人々に感謝。